神宮前二丁目新聞

渋谷区神宮前二丁目でポット出版が作る、地元限定フリーマガジンのWEBサイト。 編集部が訪ねた神二(じんに)のお店も紹介してます。

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【第8号】神二で学ぶ高校生

8号_P2-38号_P4-5取材・文=上野絵美 撮影=松村小悠夏、国際高等学院

千駄谷小学校の児童からもらった電話をきっかけに小学生たちとコラボした神二新聞の第6号
ある日、この記事を見たと言う先生から「うちの生徒も神二新聞で原稿を書かせてほしい」と電話が入った。
聞けば、国際高等学院という通信制高校サポート校なのだという。
えっ、神二にそんなところがあるの?
この目でしかと確かめねば!

国際高等学院の前で生徒をモデルに撮影。指定の制服もあるが、ほとんどの生徒が私服で登校しているそうだ。

神二でどんな高校生活を送っているの?

一見するとマンションのような建物の一室にある国際高等学院。本当に生徒が通っているの…?
恐る恐るドアを開けると、いきなり職員室が現れた。メゾネットタイプの空間で、2階が教室になっている。

神二新聞の出張授業スタート!

国際高等学院では、通信制高校の卒業資格取得を目指す生徒をサポートしている。週2日通学もOKだから、モデルなどの芸能活動をしながら通っている生徒もいるという。
先生に案内されて2階の学習スペースに足を踏み入れると、ベースにギター、電子ドラムや電子ピアノまで置いてある。生徒がクリスマス会で演奏するときに使うらしい。
昼のチャイムが鳴り、4人の生徒が席につく。この日はあらかじめ、「神二新聞でやりたい企画を考えておく」という宿題を出しておいたのだ。ホワイトボードには「書きたい記事→国際高等学院とその生徒の紹介」とある。さらに先生が「生徒たちは新聞の作り方にも興味があるんです」と言った。「じゃあ、生徒同士でお互いをインタビューし合って、生徒を紹介する記事を作るのはどうですか? 取材や原稿を書く体験ができるし、神二の読者に学校のことも知ってもらえますよ」。そうして早速この日から、生徒たちの取材体験が始まったのだった。インタビューの成果は下へ!

渋谷の卓球場にて体育の授業中。代々木公園でバドミントンをすることも。
2016年の学園祭は、神二の「kurkku home」でカフェと展示を行った。

【授業がある日の過ごし方】
●ショートホームルーム(10:00〜10:10)
●個人学習(10:10〜12:00)
通信制高校のカリキュラムに沿った各教科をそれぞれのペースで学習する。
●昼休み(12:00〜13:00)
●一斉学習(13:00〜14:45)
ボランティア活動や行事の準備、プロカメラマンから撮影法を学ぶなど、体験型の授業を受ける。
●ショートホームルーム&掃除(14:45〜15:00)

【SCHOOL DATA】
通信制高校サポート校 国際高等学院 原宿校
住所/神宮前2-30-9 エスパティオ神宮前203
生徒数/12名
教員数/8名
(2017年3月時点)

生徒がお互いをインタビューしてみた

生徒同士の取材中、横から口をはさみ、あれこれ質問を繰り出す編集部。それに若干戸惑いつつも、
生徒たちは立派に原稿をまとめ、自分が取材した相手の似顔絵つきで送ってくれた。
イラスト・原稿=国際高等学院の生徒(原稿は編集部で短くまとめ直したものを掲載しています)

S.Kさん(高2)
強い向上心を秘めた人気モデルの卵
雑誌やミュージックビデオのモデルを務めるKさんは、きれいなロングヘアで大人っぽい風貌。「でもね、話すと幼稚園児みたいとか言われるー」とこぼすが、彼女は中高生の憧れの的になりつつあるモデルだ。「これでもいろいろ考えてるの。大学も行きたいし、モデルがダメだったときはモデル経験を生かした仕事に就きたい」。
●取材したのは S.Fさん

M.Hさん(高2)
かわいさとかっこよさを兼ね備えた未来のシンガー
「人からはズバズバ言う性格って言われるけど、本音を言わないと相手にも自分にも失礼。本音を言って嫌われたら、それまでの関係だと思ってる」。かわいい見た目に反してかっこよさもあるMさんは、高校卒業後、沖縄で音楽をやりたいそう。彼女のサバサバした性格は、沖縄のなんくるないさー精神に合っているだろう。
●取材したのは S.Kさん

S.Kさん(高3)
ダンサーから音楽の世界へ飛び込むタフな女の子
「幼稚園児の頃からずっと、ダンスと共に人生を歩んできた」と言うSさんは、EXILEのミュージックビデオにキッズダンサーとして出演した経験もある。現在は餃子屋、お好み焼き屋などのバイトをかけもちしているが、将来の夢は音楽に携わる仕事に就くこと。大勢の人と一緒にコンサートをつくりあげたいそうだ。
●取材者不明

S.Fさん(高3)
さまざまな表情で魅せる演技派モデル
サロンモデルをきっかけにモデルを始めたSさん。雑誌を見ると、クールな雰囲気からキュートに笑う姿まで、さまざまな表情を見せている。モデルの仕事は「アルバイト代わり」だそうで、大学進学後は学業を優先するため辞めるかも、とのこと。今のうちに本屋に立ち寄って、Sさんが載っている雑誌を見ておかねば。
●取材したのは A.Hくん

T.Tくん(高1)
小学校教師を目指すクールなドラマー
父親の影響で音楽好きになったTくん。「よく演奏するジャンルはJ-ROCK。簡単なやつならできますけど」と言ってMyスティックを取り出し、教室の電子ドラムで演奏してくれた。将来の夢を尋ねると、ドラマーではなく小学校の先生。小学生のときに担任だった先生に憧れているからだそうだ。
●取材したのは S.Fさん

K.Tくん(高2)
モデル歴17年。演技のレッスンに精を出す努力家
0歳からモデルの仕事を始めたKくん。今は特に演技に力を入れていきたいという。その理由を、「中学のときにやらかしまして…」と苦笑いしながら話してくれた。それはWEBムービーの撮影現場でのこと。出演者のうちKくんだけ演技は素人という状況でNGを連発、何度も撮り直したという。その悔しさをきっかけにイチから演技を学んでみたいと決意。今では毎週、演技のレッスンにいそしんでいる。
●取材したのは T.Tくん

Y.Yさん(高3)
珍しい缶詰があると思わず買ってしまう料理女子
普段は物静かなYさんだが、料理の話になると表情が変わる。大福や水ようかん、鮭フレークも自分で作るそうだ。ラーメンは鶏ガラを買ってスープから作るし、うどんやそばも麺から打つというから絶句した。既に料理の専門学校に合格していて、「海老芋汲みゆば蒸し」や「ブリの奉書煮(ほうしょに)」などを作るらしい。きっと将来はハイレベルな料理でどんな男性の胃袋もつかむだろう。
●取材したのは S.Fさん

A.Hくん(高1)
磨き上げた美しい手を保つ「手タレ」さん
ハンドクリームの広告などで手だけが写る「手タレ」をしているAくんは、男の子とは思えないほど華奢できれいな手をしている。手をきれいに保つため、外出時はもちろん、寝るときも手袋が欠かせない。さらに入浴中はシワができるのを防ぐため、手がお湯に浸かりすぎないよう気をつけているそうだ。
●取材したのは S.Kさん

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