神宮前二丁目新聞

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【第14号】4月10日、神宮前二丁目の 200世帯が55分間停電した

4月10日、神宮前二丁目の
200世帯が55分間停電した

文=松村小悠夏 撮影=小久保由美、沢辺均

4月10日(水)午前10時半。いつもより遅めに出社した私は、神二のマンション「ビラ・セレーナ」にある編集部に一歩入るなり暗闇に包まれた。えっ…?今日、日曜日だっけ? きびすを返そうかと思ったところで、あい変わらずの暗闇の中から編集部員の声がした。「停電だよ」。
聞けば10時頃からこの状態だという。10時40分、外に見に行ったスタッフが「東京電力の車が来て作業してるよ」と言った。そして10時56分、照明が一斉にパッとともる。人間は歓声をあげ、社内の電気製品一同は「ウイーーーン」と通電を告げた。
それにしても、なぜ停電が起こったのか? 例えばどこかの会社が「たくさんの電気製品を一度に動かしてしまった」とかが理由だったら、自分たちだってうっかり停電させてしまう可能性があるではないか。謎を解明するため、東京電力に電話をかけた。
取材に応じてくれたのは、東京電力パワーグリッド渋谷支社の細井克宣さん。ずばり、今回の停電の理由とは?
「神宮前二丁目の、お客様敷地内での掘削工事中に、地中の電気ケーブルが傷ついたことが原因のようです」
同じ神二でも、停電しなかったエリアもあるようですが…。
「ケーブルは網の目のように張り巡らされていますから、違うケーブルから電気をとっているエリアは停電しません。ちなみに今回、1〜2分間だけ停電したところが400世帯ほどあったはずですよ」
えっ?それはなぜですか?
「電気を復旧させるには変電所に近いエリアから順番に電気を流して、停電の原因エリアを絞り込んでいくんです。突き止められたら、問題のないエリアにはすぐに電気を送ります。ここまでがだいたい1〜2分なんですよ」
なるほど。いやぁ、ここまでの広範囲にわたる停電は、ちょっと電気を使いすぎた程度では起きないことがわかって、安心安心。ちなみに今回頼りになったのが、スタッフがダウンロードした東京電力のアプリ「TEPCO速報」。停電状況や復旧のめどがわかり、暗闇の中、人の心を明るく照らしてくれました。

停電時の、編集部内の様子。窓際のわずかな光を頼りに原稿を書く者、スマホで停電情報を調べる者、パソコンが使えないため、なす術なく早めの昼食にありつく者も。

現場に到着した、東京電力パワーグリッドの緊急車両。

停電時、スタッフが見ていた「TEPCO速報」の画面。

 

●取材協力
東京電力パワーグリッド

 

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